ここでは谷町四丁目コワーキングスペースCotaができるまでのお話を書きたいと思います。
物件との出会い
谷町四丁目での偶然の出会い
コワーキングスペースを開業するまでに相当数の物件を見て回りましたが、大阪市は近年家賃相場が右肩上がりに上がり続け、希望の条件を満たす物件はなかなか見つかりませんでした。
というのもコワーキングスペースというビジネスは物件を賃貸で借り、設備を整え転貸借するビジネスモデルでそもそもの賃貸額が高いと経営を続けることが難しいためです。
そのため多くのコワーキングスペースは専業でされているところよりも、不動産会社やクリエイティブ・広告・人材系の会社が本業との相性の良さから運営しているケースが多く、利益が出なくても本業に貢献したらよいというスタンスで運営されています。
多くのコワーキングスペースは設備もしっかりとされ、メンテナンスも行き渡っていますが、
上記のような企業さんの一部には劣悪な環境が放置されているケースもございます。
話はそれましたが、3か月ぐらい物件を探し続けても立地・広さ・建物自体の環境・予算などの条件を満たす物件に出会えず半ばあきらめていました。
そんな折、たまたま空き物件のポータルサイトに掲載されている現在のテナントにあたりました。
安いには理由がある
コワーキングスペースCotaがこのテナントになった理由の一つに家賃の安さがあります。
ただし、それには目には見えない様々な理由があとからあとから出てくるのでした…
物件の状態
初めて見学したときにも気づきましたが、実は前に入られていたテナントオーナーさんが30年以上ずっと使用されていたこともあり、またメンテナンスがほとんどなされていなかったこともあり、中は廃墟のように壁紙は剥がれ、電気はところどころつかず、埃だらけの状態でした…
通常テナントで借り入れる物件は、前の入居者が退去したあと現状復帰といって、借り入れる前の状態に戻すようにしますが、こちらのテナントは現状引き渡し(現状復帰しない)変わりに初期費用を低くしてくれるという条件でした。
もともと改装するつもりでしたし、壁に穴があいているわけでもなかったので、ここは飲み込んで行こうと決心しました。
まだある!?こんな落とし穴…
契約日を決め、ある程度話がまとまってきた際に、ふと電力について気になりました。
(みなさんは見学の際に電力量をチェックしてくださいね!)
コワーキングスペースとして運用するなら、お一人あたり複数台の端末を電源につなげたりするから電力は十分にあるんだろうか?と。
確認頂くと…なんと一人ぐらいのアパート程度の電力しか賄えないと!
ネットでいろいろ調べると電力量は引き上げることが可能ということが判明し、さらに一定レベルであればその電力引き上げにかかる予算も数万程度で済むと…ほっと一安心!
早速電力引き上げのお願いをしました。
しかし、管理会社から帰ってきた回答は引き上げるのはOKだが、工事の手配・費用負担は借主でお願いしますとのこと。数万ならいいかと思い、仲介不動産屋経由で業者を紹介してもらい見積もってもらうと30万もかかると。
え…!?
どうやら、建物の作りが特殊らしくかつかなり配線なども傷んでいる状態とのこと。
ネットでさらに調べると、ぼったくりではなく確かに工事内容によっては費用がかかることが。
やっぱり違う物件にしようか、どうしようかと本当に悩みました…
ですが、家賃が相場より安いし長く運営すれば元は取れるか!と思い泣く泣く工事費を自己負担することに。
もうどうにでもしてくれー!
実は話はまだ終わらず…
壊れた暖房機器やエアコンの取り換え、照明器具の取り換えもすべて自己負担に。。
壊れた暖房機器については床からガスと水道配管が通っており、メーカーに問い合わせしても古すぎてどうやって取り外せばいいか情報がないとのこと。
結局内装業者さんに5万ほど支払って撤去してもらいました。
エアコンについては、建物の屋上に室外機を設置する仕様だったため高所作業費用なども掛かりましたし、照明器具についても古すぎてそのまま使うのは危険とのことで、全部取り換えるはめに…
壁のクロスに至ってはちょっとでも予算を節約しようと思い、もともと自分で張替えしようと思っていましたが下地が傷んでいるため素人では無理と。
結局、電力の引き上げ、暖房機器の撤去・エアコン・照明の取り換え、コンセントの増設、クロスの張替えで130万ぐらいかかりました…涙
結局他の物件より初期費用は2倍ぐらいかさんでしまいました。
物件契約したあとだったので、内装工事についてはやるしかなく…
内装費用にどれぐらいかかりそうか、お金が多少かかっても契約前にプロに見てもらことをオススメします。
次回に続く>
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